後遺症事例16
示談金増加額 約159万円
前方不注視の後続車に追突され、むちうち症となった事例(後遺症14級9号)
当初提示額
1,759,157円
最終示談額
3,350,000円
交渉後の増加額
1,590,843円
傷害状況
頸椎捻挫・腰椎捻挫
後遺症認定
後遺障害14級9号
治療期間
286日
解決方法
交渉による示談
交渉期間
2ヶ月
交渉のポイント
休業損害、通院慰謝料、後遺症慰謝料、後遺症に伴う逸失利益
交通事故の概要
東京都江東区の路上にて、自動車を運転中、前の交差点が赤信号となったので停車し、青信号に変わるのを待っていたところ、まわりに気を取られて前方不注意だった後続自動車に追突された交通事故事例です。
この交通事故で、被害者Zさん(60代・男性/アルバイト)は、むちうち症(頚椎捻挫、腰椎捻挫)を負いました。
被害者Zさんは、治療期間286日(実通院日数267日)を経て、症状固定となり、その後、自賠責保険に対して後遺症の認定申請を行いました。
申請の結果、後遺症14級9号(局部に神経症状を残すもの)が認定されています。
なお、通院回数が多いことが、後遺症認定された大きな要因となっていると考えられます。
後遺症が認定された後、相手方保険会社から被害者Zさんのもとに示談案(賠償額)が届きました。
その示談案に記載された提示額は、通院慰謝料を除き、休業損害、後遺症慰謝料、後遺症に伴う逸失利益のいずれの項目も、かなり低額に抑えられていました。
相手方加害者の過失100%の追突事故ですので、到底、被害者Zさんにとって満足できる示談内容ではありませんでした。
そこで、被害者Zさんは、インターネット検索で交通事故事案を得意とする弁護士を探し、お電話での無料相談を経て、当弁護士が交渉を受任することとなりました。
弁護士交渉〜介入から解決まで〜
受任後、当弁護士は、裁判基準(弁護士基準)をもとに示談金額を算定し、さっそく相手方保険会社との交渉を開始しました。
*次のとおり裁判基準をもとに算定*
●通院慰謝料:通院10.8ヶ月(裁判基準)
●後遺症慰謝料:14級の裁判基準
●後遺症に伴う逸失利益:年収409万円、労働能力喪失率5%、
喪失期間7年間(賃金センサスでの請求)
ところが、相手方保険会社は「こちらからは、具体的な和解案を示すことはできない」と回答してきました。
しかし、当方においても、収入について税務申告がなされておらず、休業損害・逸失利益の点で決して有利とは言えない面があったため、具体的な和解案は求めず、最終的な合計金額について争うこととしました。
2ヶ月程かけて、粘り強く交渉を進めた結果、最終的に335万円で示談が成立し、約159万円の増額となりました。これは、当初の提示額から約1.9倍となる賠償額です。
交渉の経緯は、以下をご参照ください。
【相手方保険会社からの当初提示額】
●休業損害 530,100円
●通院慰謝料 908,833円
●後遺症慰謝料 400,000円
●逸失利益 450,324円
●既払額 −530,100円
合計金額:1,759,157円
↓
これに対して・・・
↓
【当弁護士からの請求額】
●休業損害 1,305,300円
●通院慰謝料 1,170,000円
●後遺症慰謝料 1,100,000円
●逸失利益 1,183,468円
●既払額 −530,100円
合計金額:4,228,668円
↓
弁護士交渉の結果・・・
合計金額:3,350,000円(増加額は1,590,843円)
となりました。