同乗者にも注意して!ドア開き事故の予防策
停車した車に近付いているバイクや自転車、歩行者に気が付かずに、ドアを開けてしまった。
みなさんは過去にこんな経験はありませんか?
お互い驚いただけなら謝罪で済みますが、相手に怪我を負わせてしまうと、交通事故として扱われてしまいます。
どこでも遭遇する可能性がある車のドア開き事故。
今回は、ドア開き事故に関する責任問題と予防策を説明していきます。
目次
ドア開き事故の責任
運転手は車の乗り降りをする際、後方の安全確認を行って交通事故を防ぐ義務があります。
ドア開き事故はその安全確認を怠ったために生じる交通事故なので、過失割合(加害者と被害者、双方の責任の割合)では加害者の方が圧倒的に高くなり、自動車とバイクの事故では、自動車のドアを開けた加害者の過失が9割で、被害者の過失が1割というのが基本的な過失割合です。
さらに直前でドアを開けた場合には、加害者の過失10割となります。
また、被害者の怪我が大きければ、刑事責任を問われる可能性もあります。
同乗者のドア開き事故
同乗者がドア開き事故を起こした場合、第1次的には同乗者の責任となりますが、運転手には運転する車の安全確認が義務付けられているので、同乗者にも安全確認を促す必要があります。
それを怠ったことで交通事故が起きた場合には、例え同乗者が引き起こした事故でも、運転手も責任を負う場合があるでしょう。
この場合、同乗者と運転手とは連帯責任を負うことになります。
誰でも加害者になりえる
ドア開き事故の怖いところは、ドアを開けられればいいので、小さな子供であっても加害者になってしまうことです。
停車しているからと油断せず、日頃から周りの安全確認を徹底したいものですね。
次からは、ドア開き事故を未然に防ぐ方法をご紹介します。
ドア開き事故の予防策
自動車を停車させ、ドアを開ける際は交通事故を防ぐ安全確認として一連の動作が基本です。
まず、サイドミラーで自動車の後方にバイクや自転車、歩行者がいないか確認します。
後ろを振り返り、自分の目でもう一度後方確認をします。
ドアを10センチ程開け、後ろのバイクや自転車、歩行者へ、これからドアを開けますよという合図を送ります。
その後、再度後方を確認しながら、ゆっくりドアを開けて行きます。
まどろっこしく感じるかもしれませんが、この動作を体に染みつけておくとドア開き事故をかなりの確率で軽減させることができますよ。
他にもこのような予防策があります。
オランダで生まれた予防策
自動車大国であるオランダでもドア開き事故には長年頭を悩ませてきました。
そこでドアの開け方を変えることで、大幅に事故を減らすことに成功したのです。
それが『ダッチリーチ』というドアの開け方です。
やり方は、ドアから遠い手でドアノブを引いて開けるという簡単なものです。
例えば、右側のドアを開けようとすると、通常は右手でドアノブを引きます。
そうすると目線は前にだけ向いているので、後方に注意が向かなくなります。
そこで右手を左手に変えると、体は自然と横に捻る形になり、後方に目線が向くのです。
ダッチリーチでドアを開けると、前後の安全確認が自然にできるという訳なのです。
同乗者には声かけを
運転手本人が気を付けていても、同乗者がそうだとは限りません。
同乗者が降りる際は前後の安全確認をするよう促し、運転手本人も同様に確認して「今なら降りられるよ」と一声かけてあげると安心です。
子供にドアを開けさせない
大人と比べて、安全確認の意識が薄い子供にはドアを開けさせないようにしましょう。
チャイルドロックを掛けることが有効な手段です。
チャイルドロックをかけた場合は、自分が先に外に出て、ドアを開けてあげて子供を降ろすことになります。
被害に遭わないために
逆に自分がドア開き事故の被害者にならないようにするには、停車している前方車から人が降りてくる合図を見逃さないようにすることです。
また、駐車車両の脇を通過する時には、なるべく車両から離れて通過するようにしましょう。
自転車やバイクの場合には、スピードを抑えることも有効でしょう。
運転中は自然に周囲に注意が行きますが、停車中はつい油断してしまうことが多く、周りに意識が向かないと言われています。
停まっているときでも事故は発生するものだと認識することが大切です。
最後に
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