甘くみてはいけない二日酔い運転のリスク
飲酒運転による交通事故は、後を絶ちません。
皆さんは、二日酔いの状態で運転しても飲酒運転になることをご存知ですか?
今回は、甘くみてはいけない「二日酔い運転のリスク」について、解説していきます。
目次
二日酔いはアルコールが抜けていない状態
飲み過ぎた翌日に頭痛や吐き気、ふらつきの症状を起こす二日酔い。
これはアルコールが分解されず、体内に残っているのが原因だと言われています。
アルコール分解には、生まれ持った体質など個人差があり、その日の体調によっても左右されます。
つまり、アルコールが抜けていない状態が二日酔いなので、二日酔いで運転すると、飲酒運転になってしまうのです。
二日酔いじゃないときは?
自分はアルコールに強く、二日酔いにもなっていない。だから運転しても大丈夫なのでは、と思う方もいるでしょう。
ですが、それは身体がアルコールに慣れてしまっているだけで、実際は残っています。
無自覚でも、判断能力や運動能力、集中力は低下し、交通事故を起こしやすくなっていることを認識しておきましょう。
二日酔い運転で交通事故を起こしたら
二日酔い運転は、飲酒運転と同じことなので、刑罰が与えられる場合もあります。
また、車同士の接触による交通事故で、例え、自分が被害者であっても、飲酒運転だとこちらの過失が大きくなるのも忘れずに。
まだある二日酔い運転のリスク
例えば、勤務先へ出勤するときに、二日酔いの状態で自動車を運転し、検問で飲酒運転だと判断されたとします。
免許停止になる可能性があります。お仕事の業務内容に運転が必須とされている場合、それが原因で、勤務先を解雇されることもあるかもしれません。
また、自動車だけではなく自転車も飲酒運転とみなされます。
体内からアルコールが抜ける時間
アルコールの種類や量、その人の体重や体調にもよるので一概には言えませんが、いくつか例に挙げます。
度数50%ウイスキーのシングルで2~3時間、度数5%の缶ビール1本で3~4時間、日本酒の1合で3~6時間です。
アルコールが完全に体内から抜け切るまで、かなりの時間を要することがお分かりいただけたかと思います。
二日酔い運転の防止策
飲酒運転は『飲んだら乗るな』ですが、二日酔い運転は『抜けるまで乗るな』が基本です。
二日酔い運転を防止する方法と、少しでも早くアルコールを分解させる方法を紹介します。
二日酔い運転防止①運転しない
アルコールが抜け切っていないときはタクシーや公共交通機関を利用しましょう。
訳を話して家族や同僚に運転してもらうのも良いですね。ご自身で運転をしないことが基本中の基本です。
二日酔い運転防止②コントロール
アルコールを翌日に残さないよう、飲酒量と飲酒時間を逆算して考えます。
例えば明日の朝7時に車で出掛ける用事があるなら、ビール1本に留めておいて深夜2時までに終わらせます。
二日酔い運転防止③セルフチェック
飲酒した翌日、アルコールが抜け切っているのか不安なときは、市販のアルコールチェッカーで呼気中のアルコール濃度が調べられます。
アルコール分解①水を飲む
水分が少ないと血中のアルコール濃度が高くなり、いつまでも体内に留まる傾向があります。
アルコールを体外へ排出させるには、たくさんの水を飲むことです。
アルコール分解②ウコンを摂る
アルコールは肝臓の働きで分解されます。肝臓の働きが活発な人ほど翌日にアルコールを残しにくいのです。
そのため、肝臓を活発にさせるウコンの摂取がおすすめです。ドリンクタイプやサプリメントなど、自分に合ったウコンを前もって選んでおきましょう。
アルコール分解③寝ない
寝るとスッキリするのでアルコール分解には良いと思われがちですが、実は逆です。
睡眠中のアルコール分解は、起きているときの約半分にまで落ちてしまいます。
数時間後に車を運転する用事がある場合、可能であれば寝ずに起きておきましょう。
これは危険!間違った防止策
睡眠の件で少し触れましたが、ここからは間違った二日酔い運転の防止策を紹介します。
汗をかく
熱い湯船やサウナに入って汗をかくと、早くアルコールが抜けると聞いたことはないでしょうか。
汗をかいてもアルコールが抜けないばかりか、汗をかくことで水分が蒸発してしまいます。
そうすると、アルコールはいつまでも体内に留まってしまい、悪酔いや血行障害の原因を生んでしまうのです。
カフェインを摂取する
「コーヒーを飲むと頭がスッキリするため、アルコールが早く抜ける」と勘違いされている方が多いようです。
カフェインの作用で目は覚めますが、酔いを覚ます効果はありません。むしろ、頭をスッキリさせることで、酔いを自覚できなくなり大変危険です。
交通事故に遭われたら弁護士へご相談を
飲酒運転の取り締まりは年々厳しくなっています。これに対して、二日酔い運転の危険を認識できている方は、そう多くないようです。
今一度、アルコールの飲み方を考え直してみませんか。
交通事故に巻き込まれてしまった際は、交通事故専門弁護士【やまケン】への相談をご検討ください。