後遺症事例6

示談金増加額 約108万円

後続車に追突され、むちうち症や胸部打撲を負った事例 (後遺症14級9号)

当初提示額

1,400,000

最終示談額

2,478,478

交渉後の増加額

1,078,478

傷害状況

頸椎捻挫・胸部打撲

後遺症認定

後遺障害14級9号

治療期間

148日
(内31日は入院)

解決方法

交渉による示談

交渉期間

1ヶ月

交渉のポイント

入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害に伴う逸失利益

交通事故の概要

静岡県浜松市の路上にて、Uさん(40代・男性/会社員)が自動車で走行中、交差点の信号が赤信号となったので停止したところ、その直後に、停まりきれなかった後続車両に追突されて負傷したという交通事故事案です。

この交通事故で、被害者側Uさんは頚椎捻挫(むちうち)、胸部打撲の傷害を負い、31日間の入院を要した後、治療終了まで117日もの通院を行いました。

症状固定後、自賠責保険への後遺障害認定請求を行ったところ、「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害14級9号が認定されました。

後遺障害が認定された後、相手方保険会社から、Uさんのもとに示談に関する計算書が届きました。
この計算書に記載された賠償金の提示額は、明らかに「自賠責保険の範囲での賠償」を狙ったものであり、非常に低額なものでした。

Uさんは相手方保険会社の提示内容に納得できず、交通事故の専門家である弁護士に賠償交渉を依頼することを決意されました。
そこで、報酬金を「完全出来高制」とする当弁護士の良心的な料金体系に惹かれ、電話相談を経ての依頼となりました。

弁護士交渉〜介入から解決まで〜

上記のとおり、相手方保険会社の当初提示額は、賠償基準を「自賠責基準」としたもので、非常に低額な内容となっていました。
それに対し、当弁護士は、賠償基準を「裁判基準(=弁護士基準)」、もしくは、裁判基準(=弁護士基準)を超える請求額を提示し、相手方保険会社との交渉を行いました。

その結果、入通院慰謝料については、ほぼ裁判基準(=弁護士基準)が認められ、後遺障害に伴う慰謝料については、裁判基準(=弁護士基準)100%という結果を得ることができました。

後遺障害に伴う逸失利益については、請求額に対してやや低額な結果となってしまいましたが、それでも総額で100万円以上の増額です。
最終的に、相手方保険会社からの当初の提示額に比べ、1.7倍以上の示談額となりました。
詳しい交渉経緯は以下の通りです。

【相手方保険会社の当初提示額】*賠償基準は自賠責基準
入通院慰謝料 650,000円
後遺症慰謝料 750,000円
逸失利益 提示無し
合計 1,400,000円

【当弁護士の請求額】*賠償基準は裁判基準(=弁護士基準)
入通院慰謝料・・・1,546,000円 入院1ヶ月・通院6.7ヶ月
後遺症慰謝料・・・1,100,000円 14級の裁判基準
後遺障害に伴う逸失利益・・・1,349,783円(年収200万円、労働能力喪失率5%、交通事故当時44歳として計算)
合計 3,995,783円

【最終的な示談額】
入通院慰謝料・・・1,106,000円(ほぼ裁判基準)
後遺症慰謝料・・・1,100,000円(満額!)
後遺障害に伴う逸失利益・・・272,478円
合計 2,478,478円

増加額は1,078,478円(当初提示額⇒最終示談額)となりました。

慰謝料関係(入通院・後遺障害)は、まずまずの結果ですが、残念ながら、後遺障害に伴う逸失利益は、やや低めな金額での示談となっています。
この点は、後遺障害が神経性のものであり、裁判例によっても逸失利益が制限される場合があるという事情が背景にあります。
しかし、当初の示談案では、全く提示がなされていなかったのですから(提示無し=0円)、利益と言えるでしょう。
なお、仮に、後遺障害がなかった場合でも、456,000円の増加となった事案です。

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弁護士 山﨑 賢一 (Kenichi Yamazaki)
弁護士 山﨑 賢一 (Kenichi Yamazaki)

【東京弁護士会所属 No.21102】弁護士歴35年。交通事故取扱開始から21年のキャリアの中で手掛けた案件のうち交通事故分野は9割超。2023年末で累計2,057件の解決件数があり、年間にほぼ100件以上の交通事故事案を解決に導いています(2024年1月現在)。示談金の増額がなければ弁護士費用は一切不要の「完全出来高報酬制」で交通事故被害者を全面サポート!全国対応、交通事故のご相談は何度でも無料です。