後遺症事例40
示談金増加額 約349万円
バイクで走行中、右折自動車に衝突された交通事故事案（後遺障害12級5号）
当初提示額
3,232,128円
最終示談額
6,725,918円
交渉後の増加額
3,493,790円
傷害状況
右鎖骨骨折ほか
後遺症認定
後遺障害12級5号
治療期間
6.4ヶ月
解決方法
交渉による示談
交渉期間
約2ヶ月
交渉のポイント
傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益
交通事故の概要
Tさん（26歳／会社員）は、休日に神奈川県小田原市をバイクで走行中、信号のある交差点に差しかかった際、前方確認を怠り右折してきた自動車に衝突されました。
交差点での交通事故ですので、加害者に赤信号無視などの特別の事情がない限り、直進車であるTさんにも過失が認定されざるを得ません。
この交通事故の場合、Tさんの過失は基本的に15パーセントとなります。
この交通事故により、Tさんは、右鎖骨骨折及び右胸鎖関節脱臼という重傷を負い、6.4ヶ月の骨折治療の末、症状固定となりました。
治療終了後、鎖骨に変形が残ったTさんは、相手方任意保険会社を通じて自賠責保険への後遺障害認定申請を行い、その結果Tさんには後遺症12級5号（鎖骨に著しい変形を残すもの）が認定されました。
弁護士交渉〜介入から解決まで〜
後遺障害手続が終了した後、しばらくして、加害者側の任意保険会社から、損害賠償の計算書が送られてきました。
Tさんは、交通事故にあったことは初めてであり、計算書の内容が妥当なものなのか判断が付かず、当弁護士への相談となりました。
当弁護士はTさんから計算書をファックス頂き、その内容を検討しました。
の結果、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益の3項目の金額に問題があるとの結果となりました。
後遺障害が認定されている案件では、この3項目に問題があることが通常です。
具体的に、保険会社の提示額は、傷害慰謝料が465,000円程度、後遺障害慰謝料が1,970,000円程度、後遺障害逸失利益が6,000,000円程度。
弁護士基準（裁判基準）と比べて、低いものとなっていました（但し、鎖骨の変形に付き逸失利益が発生するかについては判例上争いがあります。）。
Tさんは､当弁護士の検討結果に従い、交渉を希望して依頼となりました。
依頼を受けて、当弁護士は、上記3項目全てにおいて、上記の弁護士基準（裁判基準）で請求を行いました。
示談交渉開始から約2ヶ月後に、交渉は終了し、示談を成立させるに至りました。
示談の結果は、
傷害慰謝料は735,000円の提示が1,200,000円に、
後遺症慰謝料については930,000円の提示が2,900,000円になりました。
いずれも、弁護士基準（裁判基準）です（なお、この時点で過失相殺は考慮していません。）。
後遺症逸失利益については、喪失期間5年の提示を10年に伸ばし、2,137,504円の提示が3,812,845円となりました。
前述の通り、鎖骨の変形に対する逸失利益の発生については争いがあるため、それ以上の増額を狙って裁判に持ち込むことにはリスクがあるため、裁判は見送りました。
3項目の増加額合計は4,110,341円となりました。
但し、Tさんには15パーセントの過失があるため、示談額の増額は3,493,790円となります。
