交通事故は大丈夫?今話題!自動運転のロボットタクシー
やよい共同法律事務所の弁護士やまケンこと、山﨑賢一です。
自動車の発達と道路網の整備により、我々は利便性の高い生活を送ることができています。
しかし、自動車には交通事故というリスクが付きまとい、毎年多くの尊い命が失われています。
そこで、現在注目を集めているのが自動運転のロボットタクシーです。
生活をより便利で楽なものにしてくれると期待されているロボットタクシーは、さまざまな利用シーンが検討されているのです。
一方で、自動運転の交通事故リスクを懸念する人もいるでしょう。
この記事では、自動運転のロボットタクシーの特徴について紹介します。
目次
自動運転のロボットタクシー特徴と可能性
自動運転のロボットタクシーは、一般のタクシーを配車する感覚で利用することが可能です。
携帯端末で行先を指定すると自動運転で迎えに来てくれます。
カメラ機能を利用した認証によって車内に入ることができ、目的地までの最短ルートを計算して乗せて行ってくれるのです。
そんな自動運転のロボットタクシーは、地域生活向上の役割も期待されています。
実際にどのような可能性に期待されているのかというと、「通院用や介護車として」「路線バスとして」「観光客の足として」などがあげられます。
通院用や介護車としての可能性
自動運転のロボットタクシーは、通院用や介護車としての可能性に期待されています。
病院や介護施設は、巡回車を出していることがありますが、自動運転のロボットタクシーに変えることで、スタッフにかかる人件費を削減することが可能です。
スタッフが同乗していたとしても、運転をしなくて済み、会話や介助に専念できるので、サービスの向上にもつながります。
また、自動運転であるため、人的ミスによる交通事故被害も軽減でき、安心して利用することができるでしょう。
路線バスとしての可能性
路線バスの代わりにロボットタクシーを利用することも期待されています。
路線バスは赤字路線である場合には、運行本数が減ってしまったり、廃線となってしまうことが多々あります。
特に地方の路線バスは利用者が少なく、不便な路線が増加しています。
路線バスは本数が減ると、利用者の減少に拍車がかかるため、さらに利便性が落ちてしまいます。
しかし、自動運転のロボットバスがその代わりを担うことで地域の足と成り得ます。
運転士の人件費がかからないことで、持続的な運行が可能です。
観光客の足としての可能性
観光客の足としても期待が膨らみます。
特に外国人観光客は言葉の壁がありますが、先端技術との融合により、言葉の壁を乗り越えると、母国同様の手軽さで目的地に到着することができます。
また、観光地は路線バスが混雑する傾向にありますので、地元住民からのクレームにさらされている地域もあります。
自動運転のロボットタクシーの運用により、観光客にも地元民にも多くのメリットがあると考えられています。
交通事故の心配は?クリアすべき課題
自動運転のロボットタクシーは、高い利便性が謳われていますが、その一方で自動運転自体の安全性を疑問視する声もあります。
高齢者の交通事故が取り沙汰され、自動運転を推奨する声がある反面、人間が操作せず全て自動的に運転をすることによる交通事故の懸念は本当に無いのか?という不安を感じる人もいるのです。
しかし、そのような交通事故リスクに対しては、さまざまな実証実験が繰り返されており、高い安全性を前提とした実用化に向けて、入念な検証が進んでいるようです。
実用化までのロードマップは具体的に立てられており、実証実験では交通事故のリスクがないとの結果がでているのです。
実用に向けてのロードマップ
自動運転のロボットタクシーのロードマップは、大きく分けると4つの段階となっています。
実験区域での実証実験
1つ目は実験区域での実証実験です。
有人走行や無人走行により、運転技術の検証が繰り返されます。
サービス自体の検証
2つ目はサービス自体の検証です。特別区域において、実用化を想定としたサービス実験が行われます。
車が安全に目的地まで運んでくれれば良いというものではなく、サービスレベルの向上も一つの課題となっているのです。
実用化
3つ目は実用化です。
まずは局所的なエリアで行われ、実用化後に出てきた課題もクリアしていきます。
実用化地域の拡大
最後は実用化地域の拡大です。
実用化された場所をモデルとし、国内だけでなく海外にも水平展開することで、自動運転のロボットタクシーは広がって行くと想定されています。
実証実験では交通事故リスクなしと強調
自動運転のロボットタクシーの安全性については、2016年2月29日~3月11日の平日に実施実験が行われており、その結果安全であると強調されています。
実験は、神奈川県藤沢市の湘南ライフタウンで行われ、約2.4kmの実験ルートで実験車両を走らせました。
近隣の住民10組がモニターとなり、配車予約から実験をしました。
その結果、実験期間中に一度も交通事故は発生せず、交通事故につながる可能性のあるヒヤリ・ハットの事例すらなかったとのことです。
東京五輪までにロボットタクシー走行が目標
自動運転のロボットタクシーは、現在も走行やサービスに関する検証が繰り返されていますが、ロードマップに即した取組が行われています。
2020年に開催される、東京オリンピックでの実用化が1つの目標となっているようなので、今後の進捗に注目です。